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ニュース・技術情報

プロアクティブ保全の要 「世界の当たり前」エアブリーザ

2023.03.09

技術情報

エアブリーザ = プロアクティブ保全

油圧潤滑システムに携わる生産技術・保全の技術者で「エアブリーザ」を正しく認識している方・効果的にご使用頂いている方は、どれほどいらっしゃるでしょうか。

日本では簡易的なエアーフィルタのことをエアーブリーザと呼び、導入目的・効果をきちんと検討せずに、タンクのキャップ程度のアイテムとして取り扱われてきました。しかしこのエアブリーザは、コンタミに起因するトラブルを回避するために最も効果的な機能を有しており、プロアクティブ保全を実行するうえで必要不可欠なアイテムです。

一般的にエアブリーザは、作動油タンクやリザーバータンクなどの空気孔や給油口に取付けられています。タンク内部で油面が上下することに伴い、外気から侵入する埃などの「汚染微粒子」や「水分」等のコンタミを、油中に混入させない目的で設置されます。

このエアブリーザは、定期的なメンテナンス対象になっていないことが殆どです。仮に管理されず使用し続けると、ゴミにより目詰まりを起こし、タンクに空気を滞りなく出入りさせることができず、内部の圧力に異常が発生し、作動油タンクやリザーバータンク自身が損傷してしまう恐れがあります。
これは、ペットボトルに封をしたままで内部の空気を抜いていくと、やがてはペットボトルが潰れてしまうのと同じ現象が、作動油タンクやリザーバータンク、それらに接続されている油圧ホース等にも現れてしまいます。タンクを変形させてしまうと、タンク自身に亀裂を生じるだけでなく、油漏れも発生してしまいます。

また、エアブリーザが目詰まりすることでタンクが吸気できなくなると、作動油の量が変化した際に、タンク内部の圧力が大気圧よりも低くなり、作動油中に空気が過剰に流入して、気泡が発生する原因となります。作動油中に含まれるその気泡が、ポンプ内部に流入してしまうと、ポンプへ大きなダメージを与えることに繋がります。さらにポンプ内部が損傷して、鉄粉や破片などが流出した場合、各油圧機器の作動不良や損傷を引き起こすことになります。

このように、エアブリーザのろ過機能を維持するだけなく、タンクやポンプ等の油圧装置の損傷を防止するためには、適切なエアブリーザの設置と定期的な洗浄又は交換といった積極的な「プロアクティブ保全」を行っていく必要があります。

RMF Systems ドライヤー付エアブリーザ
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環境性能・耐久性能「世界最高基準」

外部からの水分・コンタミの侵入を完全にシャットアウト
することで、トラブルの未然予防に役立ちます。

ギアボックスには除湿剤付きエアブリーザを

エアブリーザの設置を推奨するアプリケーションの一つとして、「ギアボックス」が挙げられます。

ギアボックスは、非常に幅広い産業分野に使用されています。産業機械の動力源には、電動機・油圧モータ・エンジンなどがあり、ギアボックスは動力源から得た動力を、変速したり(変速機)、小さな回転力を大きな回転力したり(減速機)、ゆっくりとした回転を速い回転に変える(増速機)ことができます。風力発電の心臓部とも言える増速ユニット、自動車の変速装置(トランスミッション)、そしてスキーリフトや観覧車などの減速機など、動力の伝達装置であるギアボックスは多くの産業にとって必要不可欠なものです。

そもそも、このギアボックスはなぜ必要なのでしょうか。産業機械・装置に使用されるモータにはさまざまな種類がありますが、最も一般的に使用されているモータは、三相誘導電動機(インダクションモータ)で、これは三相交流電源という方式で動作するように作られています。そして、電源周波数によって1分間に何回転するかが決まります。例えば4極のモータとした場合、日本では東地区50Hz、西地区60Hzの電源周波数のため、東地区では1500回転/分、西地区では1800回転/分の速度で回転します。

では、実際に工場などで製品がベルトコンベアーに乗って移動している状況を思い浮かべてみてください。上記のモータ回転速度で運転した場合、とんでもない速さでコンベアーが運転されることになり、手がつけられる状態ではなくなります。そこで、一定速で回転しているモータから 必要な回転速度を得るために、変速機・減速機等によって、回転速度を変化・減速させているのです。つまり、モータから得られる動力を利用する際には、必ずといっていいほど、「ギアボックス」は必要になるのです。

このギアボックスには、気づかないうちに外気からゴミや水分などのコンタミが侵入し続けていて、いざという時に機械が動かない・機械が故障しやすいというリスクを抱えております。その最も有効な解決策とは、「除湿剤付きのエアブリーザを設置すること」です。これにより、外気からゴミの侵入を防ぐとともに、タンク内部を除湿し水分除去も可能となります。

「モーターあるところにギアボックスあり」、そして「ギアボックスには除湿剤付きエアブリーザ」を設置することで、正しいプロアクティブ保全を行ってください。

DES-CASE デシカントエアフィルタ
VGシリーズ
世界で選ばれているエアブリーザ

交換のタイミングが一目瞭然。ブルーからピンクになったら交換です。
様々なアプリケーションに対応可能なラインナップあり。

潤滑技術資料

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