Q&A
- オフラインフィルタとは?
- ポンプを搭載したオイルフィルター濾過装置により機械システムのオイルタンクからオイルを吸引しフィルターで濾過。
濾過されたオイルは全量オイルタンクに戻します。
この運転を連続的に行うものがオフラインフィルタです。
効果
オイルタンク内のオイル清浄度のアップにより、サーボバルブ、電磁弁などの故障率軽減。
圧力ラインフィルタ、戻りラインフィルタの負荷軽減。
利点
後付けの設置が容易。サクションホースとデリバリーホースの取り付けのみ。
機械を稼働させた状態でも本体取り付け、フィルター交換も可能である。
機械停止状態でも単独で稼働させ、オイル濾過が可能。
- オフラインフィルターとフラッシングフィルターの違い
- オフラインフィルターは空気清浄機
フラッシングフィルターは掃除機
オフラインフィルターとは機械システムのオイルタンクに常時設置しタンク内のオイル清浄度を常にクリーンに保つことを目的としています。
ローフローによる超精密濾過が可能です。
フラッシングフィルターとは機械システムのオイルタンク内のオイルを一時的に早くクリーンにするものです。
ハイフローによる濾過が可能ですが、濾過精度はオフラインフィルターに劣ります。
- NAS等級/ISO等級とは?
- オイルの清浄度を評価する国際規格があります。
代表的な規格にNAS等級、 ISO等級があります。
どちらも等級を数値であらわすものですが、表記方法が若干異なります。
また、日本国内では従来からNASが一般的で現在もNASで管理している企業が多いのですが、世界的には現在はISOが主流です。また、NASはJIS規格からもはずれました。
今後、オイルの清浄度はISO等級で管理することが主流となります。
■NAS (National Aerospace Standard)1638
・100ml中の粒子を5段階の粒径範囲に分類する。
5~15、15~25、25~50、50~100、100<(μm)
・00級(クリーン)~12級(汚れ)
・各粒径範囲に等級を付ける。NAS総合等級は最も悪いコードで表す。
*現在までの日本のスタンダード
【例】この油圧システムのオイルはNAS7級で管理しなければならない
■ ISO 4406-1999(International Organization for Standardization) JISB9933:2000=MTD
・1ml中の粒子を3段階に分類する。
>4μm(c)>6μm(c)>14μm(c)
・1級(クリーン)~30級(汚れ)
【例】この減速機のギヤオイルはISO18/16/13で管理しなければならない
- エレメント交換のタイミングは?
- 原則として、圧力計の指示値が6bar(0.6Mpa)以上になった時点がフィルターの目詰まりを表しておりフィルター交換のタイミングです。
但し、オイルコンタミネーションコントロールの観点から考えると、オイルの目標清浄度より悪くなった時点フィルターの交換時期ともいえます。
たとえば、目標清浄度がISO18/16/13である場合、たとえフィルターが目詰まりの圧力指示値でない場合でもその目標清浄度よりも悪化していれば、その時点がフィルター交換時期といえます。