1. トップページ
  2. サポート情報
  3. ニュース・技術情報
  4. 「保全」とは?
ニュース・技術情報

「保全」とは?

2023.03.27

技術情報

保全の分類について

保全とは、JISによると「アイテムを使用および運用可能状態に維持し、または故障・欠点などを回復するための全ての処置および活動」と定義されています。ここでアイテムとは、「対象となる部品・構成品・デバイス・装置・機能ユニット・機器・サブシステム・システムなどの総称またはいずれか」を意味します。そしてこの「保全」は、プロセスによって下記のように分類されます。

①保全予防  (Corrective Maintenance)

機械設備システムが、企画~設計の段階で施される。メンテナンスに有効な設計を行う。

②改良保全  (Corrective Maintenance)

故障が起きたら原因を分析し、システムの信頼性や保全性を向上させるために、日常点  検や検査・修理などがしやすいように機械設備システムに改良を加える処置を行う。

予防保全  (Preventive Maintenance)

決まった手順による計画的な点検・検査・試験・調整などを行い、システムの使用中における故障・トラブルを未然に防止する。

・時間計画保全(Time-Based Maintenance : TBM)

  時間的な基準により、予定された保全スケジュールに基づいて行う。

「定期保全」と「経時保全」に分けられ、前者は設定された計画に従って行い、後者は機械システムの運転時間が予定の累積稼働時間に達した時に行う。

・状態監視保全(Condition-Based Maintenance : CBM)  

メンテナンスの対象となるアイテムの状態を監視しながら行う。

事後保全  (Breakdown Maintenance)

故障・トラブルが起こった後で、システムを運用可能な状態に回復させる。

 ・緊急保全

  予防保全を行う規定のシステムにトラブルが生じてしまったときに行う。

・通常事後保全  

予防保全を適用しないシステムが故障した後に行う。

プロアクティブ保全とは

前ページ 「03. 予防保全」における「状態監視保全」につきましては、さらに「予知保全」と「原因除去型保全(プロアクティブ保全)」に分けられます。

「予知保全」は、機械システムの状態監視により、劣化の進行過程や故障の予兆を捉えて、それに反応して故障する前に適切な保全を実施します。予知保全は劣化反応型保全であり、故障件数を減少させるのではなく、重度に至る前の軽度故障で修復できるようにする活動です。

一方、「プロアクティブ保全」とは、機械の状態監視技術を用いて故障の原因となる劣化や摩耗などを監視し、それらを事前に除去する原因除去型保全です。これは、故障が起こる前に故障の根本原因を除去するので、故障件数を減少させる活動です。

潤滑管理において、機械システム内の油中のコンタミナントを除去する活動は、まさにこのプロアクティブ保全に相当します。

プロアクティブ保全としての潤滑管理

設備保全には、主に故障を減らす(ゼロにする)・設備部品の長寿命化・設備の停止時間を最小限にする・不良品の発生を防止するといった目的があります。

これらに対するプロアクティブ保全として、潤滑油の汚染管理については

①作動油・潤滑油の目標清浄度レベルを設定する

②目標清浄度レベルを達成するためのフィルターを選定する

③清浄度を定期的に監視し、診断・予測して対策をする

といったプランを実践していくことが、非常に効果的です。


生産設備の高度化が進み、製造のリードタイムが短縮している昨今では、適切に設備保全を行い、生産ラインを正常に稼働させることがこれまで以上に求められています。

機械が故障してからでなく、故障する原因を除去することで、機械故障を減少させるだけでなく、メンテナンスコストや労力の削減といった生産効率のアップや、更には安定した品質の確保・持続という明るい未来に続いていきます。

潤滑技術資料

・  潤滑油とは

・  コンタミ −固形微粒子− について

・  コンタミ −水分と空気− について

・  オフラインフィルタについて

関連サービス

・作動油・潤滑油の汚染管理の「技術解説セミナー」

・オイル汚染度の無償計測

関連製品

お電話でのお問い合せは03-6804-6585

このページの先頭へ

サポート情報
ニュース・技術情報
機種選定の依頼
カタログダウンロード
Q&A

PICKUP TAGS:

続きを見る
製品ラインナップ
RMFの基本思想
オフライン・オイルフィルタ
(OLUS・ OLU/W・BPU/W)
RMFの先端設計
大流量オイルフィルタ
(GOLU)
捕捉性能 最大2450g
液体用ネオプロセスフィルタ
(BETA X)
コンタミは入れない
ドライヤー付エアブリーザ
(KL・ACL)
貯蔵タンクの汚染リスクを防ぐ
高精度エアブリーザフィルタ
(DC-ND-35)
オイルミスト対策
オイルデミスタ
(DM140・DM210)
世界基準の劣化判定
オイルセンサ
(CMS・OQS)
RMFの対応力
RMFアラカルト
RMFシステムとは
導入・改善事例
製品ラインナップ
サポート情報
会社案内